目次 望遠鏡制御パラメータ モータパラメータ 望遠鏡コントローラパラメータ
望遠鏡制御ソフト(telescope27)のパラメータは /home/develop/telescope/para.txt で設定している。 ほとんどのパラメータを変更する必要はないが、UT1_UTCのみは半定期的に値を変更する必要がある。 UT1_UTCは世界時UT1と協定世界時(UTC)の差で、このホームページでその値が更新されている。 IRSFグループの人間は定期的にこのページをチェックし、 値に変更があった場合は上記のファイルを書き換える必要がある。 (英語版UT1-UTCのページはこちら。)各パラメータの説明
パラメータ | 説明 |
INTERVAL | コントローラに何秒先の命令を送るか |
CYCLE | 望遠鏡制御ソフトと望遠鏡コントローラの通信サイクル(秒) |
INTERVAL2 | once_moveでのみ使う時間。通常の制御には関係ない。 |
SAFETY NO | 安全仕様にするかのフラグ("YES"にするとリミット位置などが厳密になる) |
LIMIT NO | ソフトリミットのフラグ("YES"にすると厳しくなるが、"NO"でも問題はない) |
INTERVAL3 | INTERVALの10倍の数字を入力する |
BUG_DASHI | デバッグ仕様にするかどうかのフラグ |
TP_CORR | T-Pointによる指向精度補正をするかどうかのフラグ |
SITE | 観測場所の選択。通常はSutherland。 |
DOME_CON | ドーム制御をするかどうかのフラグ。通常は"YES" |
SEKI_CON | 方位軸補正テーブル(コントローラのものとは別)を使用するかどうかのフラグ。通常は"YES" |
UT1_UTC | UT1-UTCの値。ホームページで定期的に確認すべし。 |
各パラメータ設定値(2002年3月現在)
パラメータ | 設定値 | 付随する書式 |
INTERVAL | 0.6 | LookINTERVAL3 |
CYCLE | 0.1 | - |
INTERVAL2 | 30.0 | - |
SAFETY | NO | - |
LIMIT | NO | - |
INTERVAL3 | 6 | INTERVAL*10 |
BUG_DASHI | NO | - |
TP_CORR | YES | - |
SITE | Sutherland | - |
DOME_CON | YES | - |
SEKI_CON | YES | - |
UT1_UTC | -0.2 | - |
モータパラメータ
方位・高度軸の駆動には「ダイナサーブ」(横河プレシジョン製)という、
高トルク、高角度分解能のモータを用いている。
このモータの制御モード、各パラメータの設定はモータドライバ本体、
および自動ゲイン切り替え機ロータリースイッチ、ジャンパーを見て確認することができる。
制御モードは「P-P」「P-I」「I-PD」の3つから選択できる。
「ダイナサーブ」では位置−速度決め制御をおこなっているが、
「I-PD」モードは位置決め制御を最も厳密におこなうのに対して、
「P-P」モードはむしろ速度制御に近く、「P-I」はその中間である。
(ちなみに「I」「P」「D」はそれぞれ「積分」「比例」「微分」の意)
この望遠鏡では「P-P」モードを使用している。
各パラメータの説明
パラメータ | 説明 |
POSW | 1秒間あたりに位置決めを行う回数。 |
mode | モータの制御モード。指定できるモードは「P-P」「P-I」「I-PD」の3つ。 |
gain | モータへ与える電圧の増幅率(ゲイン)。ゲイン値はモータドライバのDCロータリースイッチの値と自動ゲイン切り替え機のゲイン倍率設定ジャンパによる設定値の積となる。 |
fc | モータに送る電圧の変化周波数の上限を決定する。 |
フィルタ | 振動を抑えるためにモータドライバに組み込む防振フィルタ。 |
各パラメータ設定値(2002年3月現在)
パラメータ | 方位 | 高度 | |
POSW | 3 | a | |
mode | P-P | P-P | |
gain | DC | 1.5 | 1.5 |
低速 | HLL(10)×1.5=15 | HHL( 4)×1.5= 6 | |
高速 | LLL(22)×1.5=33 | LHL(16)×1.5=24 | |
fc | 低速 | e | f |
高速 | e | f | |
フィルタ | イコライザフィルタ | イコライザフィルタ+200Hzローパスフィルタ |
望遠鏡コントローラパラメータ
望遠鏡コントローラの各パラメータ設定は以下の手順で見ることができる。
1.液晶ディスプレイのモニタ切り替え機をA(mouko)→B(コントローラ)に変更する
2.望遠鏡コントローラに接続しているキーボードのESCキーを押し、メンテナンスモードに切り替える
(moukoのキーボードと間違えないように注意)
3.F1〜F4キーを押すと各パラメータを見ることができる
※追尾中には決してみないこと
※見終わったら再びESCキーを押してメンテナンスモードを終了すること
望遠鏡コントローラの各パラメータに関する詳しい説明は、
「南アフリカ1.4m望遠鏡制御系マニュアル」の中の、「追尾望遠鏡コントローラ資料」にある。
各パラメータの説明(概略)
パラメータ | 説明 |
UTC時差(分) | 観測地とグリニッジ標準時との時差。現在このパラメータは望遠鏡制御ソフトから指定しているので、値は0にしておくこと。 |
GPS補正値(μ秒) | GPS取得機構の内部パラメータ。いじる必要はない。 |
通信サイクル(秒) | 望遠鏡コントローラから現在時刻・角度等を送信する周期。 |
手動動作タイマ(秒) | ハンドコントローラのボタンを押しているかどうかの反映周期。 |
GPS処理パターン | 使用する信号をSAAO共通の信号か自前のGPSアンテナからの信号かで選択できる。 |
パラメータ | 説明 |
N1n2 | モータ角度分解能 |
E1e2 | エンコーダ角度分解能 |
最大速度 | 最大駆動可能角速度。手動速度で大きな速度を設定してもこの値以上に速く駆動することは出来ない。 |
最大加減速時間 | 緊急停止時に減速する加減速時間。通常、加減速時間より急な減速(短い加減速時間)に設定する。 |
低速 | 最小駆動可能角速度。これが1以外の数字になっていると、極低速時(v≦1.0"/sec)の駆動精度が悪くなる。 |
加減速時間 | 通常駆動時の加減速時間。 |
原点復帰速度 | 原点復帰時の速度。現在、このパラメータは現在使用しておらず、原点復帰速度は望遠鏡制御ソフトから指定している。 |
手動速度1 | ハンドコントローラ速度1の駆動速度。 |
手動速度2 | ハンドコントローラ速度2の駆動速度。 |
オフセット値 | エンコーダゼロ点位置の絶対角度。原点復帰時に反映される。 |
パラメータ | 説明 |
温度補正サイクル | 副鏡自動制御を行う周期。値が0のとき、自動制御を行わない。 |
N1N2 | 副鏡モータの角度分解能。 |
低速 | 最小駆動可能速度。 |
最大速度 | 最大駆動可能速度。 |
加減速度 | 通常駆動時の加減速時間。 |
フォーカス速度 | 通常駆動時の駆動速度。 |
手動速度 | ハンドコントローラの駆動速度。ハンドコントローラの「F+」「F-」ボタンを押すと動く。 |
原点復帰速度 | 原点復帰時の速度。 |
Xオフセット | Aスケールをゼロクリアしたときに加えるオフセット値。 |
Yオフセット | Bスケールをゼロクリアしたときに加えるオフセット値。 |
各パラメータ設定値(2002年3月現在)
パラメータ | 設定値 |
UTC時差(分) | 0 |
GPS補正値(μ秒) | +50.0 |
通信サイクル(秒) | +0.1 |
手動動作タイマ(秒) | +1.00 |
GPS処理パターン | 1 |
パラメータ | 設定値 | ||
方位 | 高度 | 姿勢 | |
N1n2 | +0.05760000 | +0.05760000 | +0.45000000 |
E1e2 | +0.03515625 | +0.03515625 | +0.45000000 |
最大速度 | 7200 | 3600 | +0.45000000 |
最大加減速時間 | +5.0 | +5.0 | +5.0 |
低速 | 1 | 1 | 1 |
加減速時間 | +10.0 | +7.0 | +10.0 |
原点復帰速度 | 300 | 300 | 300 |
手動速度1 | 1 | 10 | 10 |
手動速度2 | 7200 | 3600 | 9000 |
オフセット値 | 18200 | 8830589 | 0 |
パラメータ | 設定値 |
温度補正サイクル | 000 |
N1N2 | +0.0000666 |
低速 | +0.100 |
最大速度 | +0.500 |
加減速度 | +5.0 |
フォーカス速度 | +0.200 |
手動速度 | +0.100 |
原点復帰速度 | +0.500 |
Xオフセット | +0.010 |
Yオフセット | +0.010 |